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音楽

オペラを楽しむためにかかる6つのコスト

投稿日:2014年6月29日 更新日:

昨日、観劇したのが藤原歌劇団の「蝶々夫人」であったが、NHK朝ドラ「花子とアン」で村岡印刷をかふぇで待つ健気なはなとその姿が重なりました。

そんなこんなで掲題の話です。

1.出向く必要がある

観劇については(もしくはほとんど全ての事柄に当てはまるが)、体験するには出向く必要がある。移動についてはもちろん時間とお金がかかる。
また、多くの場合駐車場が限られているため、車で行く場合はかなり早い時間に入るか、それでも駐車スペースの用意がない場合もあるので、出来るだけ公共の交通機関を利用して欲しい。

2.環境が常にアウェイである

お客様として行く限りは、一方的なものを見せられる立場として常にアウェイである。初めて訪れるホールはもちろん、チケット制の限られた空間で一定時間隔離され、マナーや暗黙のルールが多々存在する。
/暗黙のルールについての詳細はそのうち書きます
どのような格好をして行けば良いか(筆者は穴の空いたジーパンを白い目で見られた経験があります)、所定の機関に辿り着いたとしても施設内の入り口で迷う場合も多々あります。コートは預かってもらえるのか、知り合いが出ていたら花や差し入れを持って行った方が良いのか、写真は撮って良いのか、飲み物は持ち込んでいいのか、会場内で飲食を取ってよいかどうか、チケットをもぎられる時にはチケットをどのように渡せばよいか。とにかく素人が一人で乗り込むにはとても敷居が高い空間である。
/筆者(男性)が一人でクリスマスにバレエを見に行ったら起こった事故についてもいつか書きます

3.やはり高価すぎる

キャスティング、セット、スタッフ諸々舞台を作り上げるのにはお金がかかるが、
/オペラ公演にかかる費用についてはこちら
何より他のミュージカルや演劇と違うところは、音楽の質とクオリティの高さである。1曲が全幕で2-3時間になるものだから、当日複数回公演がほぼ不可能である。(マチネソワレ当日2回で公演毎のコストを抑えたとしても、ソリストと呼ばれるメインキャストは通常中一日休みで3日公演の初日と千秋楽を飾る。また2-3時間演奏しっぱなしのオーケストラが1日2回公演に耐えられるとは思えないため、オーケストラ50人程度が2代わりの100人近く必要になる。演劇やサーカスのように複数回公演が可能な方法について意見やアイデアをお持ちであれば是非伺いたい)

4.知らない人と隣の席で数時間耐える

映画館や飛行機を想像してもらえば容易いと思うが、両隣に知らない人に座られたらどれだけのストレスを感じることか。ましてや慣れない観劇の際に、体格の良い方が肘掛を独占していたらどのように感じるか。考えるだけで寒気がしてしまう。
しかもそれはたいていの場合指定席で、あなたが思い立って買った頃には良い席が空いておらず、ちょうど良い時間に入ったはずなのにファンの方々(概ね年配の女性)は既に着席されていて、狭い座席と座席の間を「すいませんすいません」と呟きながら通らなければならない。
入り口でいらないチラシを渡され、必要のない誘導に促され、チケットをもぎられ、席を案内されそうになり、案内されたところでよく分からないが何度も聞くのも失礼なので自力で探し、ようやく見つけた自分の席に向かうのに何人もの裕福なお方の股をまたいで歩かなければならない。
ひきこもりも一回で自信取り戻すレベルの干渉され具合。
なんたるストレス。
そんな時はこう考えよう。
こんなにたくさんの人と一緒に観劇を共有出来るなんて!
人によってはなんたる幸せ。

5.空調が低めで眠気との戦い

幾多の試練を乗り越え、ようやくたどり着いた自分の席につき、オーケストラの音だしとともに客席が暗くなるといよいよ待望の演奏が始まる。
あなたは舞い上がった心身が汗とともにようやく落ち着き、自分の空間と流れを確保したところで気づいてしまうのが、寒いということである。すると着席までの疲れもあってか眠くてたまらない。
広いとはいえ密閉された空間で演者は、全身を使って表現する上、舞台には幾多もの照明が焚かれているので暑いのです。汗をかかない技術なるものが重宝されるほどに。したがって客席の体感温度はおのずと低く感じてしまいますので、夏でも一枚羽織るものを持って行くと良いでしょう。

6.どこをどう楽しんでイイかが分からない

環境については強靭な精神力で乗り越えられたとしても、オペラというのはイタリア発祥の音楽文化のため原語での公演が圧倒的に多い。そのため字幕を追いかけるコトがほとんどになると思うが、字幕の表示が思いのほか舞台からはなれているため、舞台の展開に集中するコトが出来ない。外国語の知識がある、もしくは日本語の公演だったとしても心配するコトはない。なぜならほとんどの場合は結局何を言っているかあまり分からない。歌うってそうだよね。カラオケの時画面の歌詞を追いかけちゃいますよね。
どうするべきかと言うと、音楽劇に関しては少なくとも事前に大まかなストーリーを把握しておく必要がある。
小説や映画であれば物語が主体となるところだが、ストーリー自体は知ってる前提の場合が多い。音楽劇だから音楽を楽しめば良い筈なのだが、音楽に関してはオペラの歴史的観点から見ても決して優れたものとは言えない(個人的な見解です)。一部の優れたオペラアリアのためだけに行くのはあまりに息苦しい。それは1発屋の歌手のLIVEに行く感覚と非常によく似ている(1曲以外は全て知らない曲だった)。
それでもやはり一番は音楽を楽しむべきであって、それはクラシック全般に言えるのだが、マイクロフォンがなかった時代の技術を用いて生の音の響きを全身で感じられるところにあります。また、貴族の社交場であった背景から、共有するということも是非感じていただきたい。お客様一人ひとりの空気感も合いまって音楽は流れるのですから。その上で余裕があれば、舞台のセットや衣装をご覧いただき、曲を知っているのであればソリストの技量を拝聴いただき、その違いを聞き比べていただきたい。

音楽に限らずスポーツ観戦や趣味に於いても、観る側のルールや経験値が必要になります。スポーツのように明確な勝ち負けはありませんが、その分自分自身の基準を見出す楽しみがあります。観る人の感じ方ですから、絶対の正解がないのです。
スポーツの方が実生活に役立ちそうですが、音楽も方が実際の仕事や人生に近いような気がします。
また、オペラの楽しみ方についてはこのような企画(今はありませんでした)もあるので興味があれば是非。

書くのにかかった時間2:30

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